どうもAlisssaです。
三日坊主ではないですよ。断じて。
年度末年度始ですからね、割と忙しかったわけです。書類とか、ガイダンスとか、歓迎会とか。
そう、今年から僕も晴れて(?)大学院生になれたんで、全力で適当に研究を進めていきたいと思います。
と、本題に行く前に、何回も話が出てきてるくせになんも説明されていない『秘傳千羽鶴折形』について触れておかねばなりません。
Wikipedia氏に聞けば自分以上に詳細な返答が得られますが、要するに江戸時代に編纂された連鶴作品ばっか集めて載せた本だよ、ってことです。
そんな昔にも関わらず、いや、そんな昔だからこそでもありますが、折り方がそれはそれは技巧に富んだものばかりで、どうすれば面白い作品を作り出せるかの工夫が沢山盛り込まれてます。学ぶことばかり。
さらに、49種ある作品一つ一つに銘、それから狂歌(短歌)が添えられています。
というわけで今回はその秘傳千羽鶴折形の中から二つの作品の紹介をしていこうかと思います。前回の十六文字に比べたら圧倒的に易しいはずなのでさっさと進めてしまいましょう。
まずはこの『花見車(はなみぐるま)』
画像の編集をするとめっちゃクリアに見えますね。iPhoneのカメラ程度ですけど。ただ背景用の白画用紙の白飛びがすごい。
上から見るとこんな感じ。
こっちはフィルターもかけてみたらフィルターかけてますよ感が。難しい。
そんな画像編集の話は置いといて。
この作品は親鶴1羽に子鶴2羽が羽同士でつながっています。
用紙は新小紋折り紙12cm角から、親鶴は6cm角、子鶴は3cm角です。
狂歌は「滋賀寺の上人さえもその昔 花見車の内に恋草」
裁ち方図ではこう。
実際の紙ではこう。
ここから「鶴の基本形」と呼ばれるひし形の形まで折り進めてみたのが次。
さらに子鶴のみ完成手前まで折って、
親鶴も完成手前まで。
最後に頭を折って、つなぎ目を細く整えたら、最初の写真になる、って感じです。
次に『昔男(むかしおとこ)』です。
上から
横から
親鶴1羽の尻尾に子鶴2羽がくちばしでつながっています。
これも用紙は新小紋折り紙12cm角から、親8cm角、子4cm角です。
狂歌は「業平を昔男と言うならば 昔女は小町なるべし」
絶世の美男美女とされる在原業平と小野小町のことについてですね。
つまりモテ男が女二人を足元にはべらせている、そんな作品なんでしょうか。ころすぞ。
裁ち方図はこう。切れ込みの部分は色を変えてみたので少しわかりやすくなったかと。
実際の紙ではこう。
さっきのように鶴の基本形まで折って
子鶴を完成手前まで
親鶴も完成手前まで
やっぱり最後に頭を折り、切れ込みを整えたりして、こう。
最後に、今回の二つを並べて。
結構良く出来てると思います。(自画自賛)
いかがでしたでしょうか。
小紋柄はかなりシンプルなので僕はすごく好きです。
それから、二回目の記事で紹介した妹背山と拾餌の狂歌を載せ忘れていたのでここで紹介しておきます。
妹背山の狂歌は
「結びては妹背の山の中に折れる 吉野の紙のよしやはなれぬ」
拾餌の狂歌は
「餌をひろふやうに恋路の 粟畠人がくるやら引枝の音する」
この狂歌は参照によって歴史的仮名遣いとかが違ってくるので、詳しいことはこの本をお買い求めください。狂歌だけでなくその歌の解説も載ってます。それから作品の作り方のコツとかまで書いてあります。これを買ってしまえばこのブログの意味がなくなってしまう気がしますがめげずに続けていきたいと思います。ちなみに僕は持ってません。
以上で今回の記事は終わりです。ここまで読んでくださりありがとうございました。