どうもAlissaです。
今回は以前まで作品紹介をしていた秘傳千羽鶴折形から離れて、自分が今色々画策している作品群の方へシフトしたいと思います。
今回は、目次と見出しをつけてみることにしました。
こうする方がGoogle検索にかかりやすくなって閲覧数も伸びるよ!っていろんなサイトに書いてあったので、カスタマイズを重ねてなんとか形にしました。
ブログに慣れてなさすぎてかなり苦労したのは内緒
以前の記事にも目次や見出しを後付けで更新するかもしれません。
秘傳千羽鶴折形から「鼎」をアレンジしていく
鼎ってなんだっけ
まず、もう一年くらいも前の記事にはなりますが、こちらの記事を読んでいただけると、今回の話がスムーズに理解できるかと思います。
この記事で紹介した「鼎」は、こんなように3羽の鶴の尻尾とくちばしが互いに繋がっているような作品でした。
とても可愛らしいですね。ウフフ。
この時の裁ち方図(作品を折る前の設計図のようなもの)は
こんな風になっていました。
黄色線が切れ込み、灰色線が両翼、黒丸が3羽の鶴のくちばしになる予定地、そして赤丸が中心に存在する右下と左下の正方形どうしを重ねて折る、というものでした。
この鼎は、3羽がくちばしと尻尾で輪を作っている所に趣のある作品ですが、何も、3羽が作る輪はこうでなくちゃならないわけではありません。
他の連鶴作品全てに言える事ですが、翼、くちばし、尻尾、これらは別に決まった繋がり方をせずとも良いわけで、色々自由にパズルのように組み合わせていくのもまた楽しみ方の一つです。
「この鼎は、別の繋がり方はないだろうか?」
こんな思いで、作品をアレンジ、派生作品の創作を行なっていきたいと思います。
一番簡単なアレンジの方法
先ほどの裁ち方図において、ちょっとだけ変化を加えます。
先ほどの図と比べてもらうと、灰色の線と黒丸の位置が変わっていることがわかるかと思います。
逆に、赤丸の位置と、黄色の切れ込みに関しては変わっていません。
実はこのように裁ち方図を変えることで、くちばしと尻尾ではなく、翼どうしが繋がるようになるんです。
裁ち方図だけ見ててもしょうがないので、実際の作品の場合どうなるのかを見ていきましょう。
三角形を作る
今回はこの美濃和紙を使います。落ち着いた色合いでとてもいいですね。3色あるのはあとで使うからです。楽しみにしててください。
赤色のをまず1枚使います。裁ち方図のように切れ込みを入れまして。
灰色線の部分に折り筋をつけておきます。ここの斜め線がそのまま鶴の両翼の向きになります。
つまりはこの時点で、なんとなくこんな風に鶴を作ろうかな・・・と頭の中で考えているわけですね。
上2つだけ先に折ってしまいます。
この次は元の鼎と同じく、下の2つを重ね折りします。
重ね折りについては以前の鼎の記事の時に初めて解説しました。が、その時の記事の内容は、
4分割されたうちの下の二枚を重ねて折ります。重ね方は、くちばしに当たる部分の黒い丸、翼の両端に当たる灰色の線がそれぞれ重なるようにします。
つまり、例えば右のほうを時計回りに90度ねじりながら、左のほうに寄せる、というイメージですね。
しかしこの時、当然上の二枚も引っ張られることになります。重ねた結果、
こんな風に(見辛いですが)立体的になります。
ちょっと何言ってんだかよくわからないですね。
友人に「この文と図理解できる?」って聞いたら「できるわけないじゃん」と言われてしまいました。まあそうだよね。
改めて、ちょっとは重ね方がわかりやすいかなって思える動画を撮ってgif化しました。(はてなブログには動画を埋め込めないので)
こんな風にねじりながらピッタンコさせるんです。わかりましたか?わかれよ!
これを先ほどの2羽折った状態で重ねた時のがこちら。
この時点で、重ねた2枚が作る正方形の横方向の対角線がちゃんと上のそれぞれの2羽の翼とくっついていることが確認できます。
この横方向の対角線が両翼になるよう残りの正方形を折りあげれば、こんな作品が出来上がります。
斜めアングルから
先ほどの鼎と比べて、繋がっている場所の違いがわかりますでしょうか。
僕はこの派生作品を「三角形の連鶴」とか呼んだりしてます。上から見た時、3羽の翼で三角形を作っているからです。
元の鼎ももちろん三角形の輪を作ってますが、僕は基本的にはこの派生の方を三角形と呼んでいます。
なぜなら、くちばしで繋がるより翼で繋がる方が強度が上だからです。
それはとりもなおさず、これからこの「三角形の連鶴」を使って、色々と遊んでいくのに適しているからに他なりません。
三角形の連鶴を使って遊ぶ
さぁ、出来たこの三角形の連鶴を使って、「図形遊び」をしましょう。積み木を使って組み合わせていくようなものです。
今はまだ三角形しか手持ちがありませんが、それでもできることはたくさんあります。
三角形をくっつける
例えば、先ほどのような三角形をもう一つ作ります。ここで先ほどの美濃和紙の青色登場です。
2つの三角形で出来ることといえば、「辺と辺をくっつける」ことでしょう。つまり、
これを
こうです。
そしてこの、辺をくっつける作業は、連鶴の世界でいえば、「重ね折りをする」ということと同義になります。
それぞれの1羽を一旦開きます。
そして、重ねます。
重ねた2枚を、折りあげます。すると、
2つの三角形をくっつけることが出来ました!
別角度からも。
まだまだ遊びましょう!
さらにもう1つ三角形の連鶴を用意します。
同じように1羽ずつ元の正方形に開きまして…
重ねます。
折りあげます。さっきの状態から180度回転してますが心の目で見てください…。
この作品はつまり、これが、
こうなったということです。
これは面白いですよね!もともと1つの三角形だったものを、重ね折りをすることで別の図形に変形していくことができるというわけですから。
なんなら、こんな風に無限に繋げていっちゃうことも理論上可能ですし。
それでは、どんどん増やして遊んでいきましょう!
正四面体に変化
まずは、重ねる鶴を正方形に戻して…おや?
さっきの図でいうと重ねるのは両端の鶴のはずですが…なぜ下の鶴を開くのでしょう?
そしてこの
2枚を
重ねて
しまい
ました!
そしてそのまま、重ねた2枚で鶴を折ると・・・!
なんということでしょう!鶴が正四面体のように繋がっているではありませんか!
出来上がったこの作品について、深く見ていきましょう。
正四面体を鑑賞する
正四面体とはこんな感じのティーバッグみたいな立体図形のことです。この図形は6本の辺(=線分)を持っており、この線分に当たる部分に鶴の両翼が配置されている状態です。
正四面体 - Wikipedia
今回、三角形を3つ用意したのでもともと鶴の羽数は9羽でしたが、重ね折りをすることで最終的に6羽の鶴が使われていることがわかります。
(通常、1回重ね折りを行うと全体としての羽数が1減ります。今回は3回重ね折りをしたので3羽減ります。)
つまり、正四面体の辺と鶴が一対一の対応をしているということですね。
正四面体の頂点方向から角度を変えて見てみます。
糸で吊るしてくるくる回転させてあげれば、ちゃんと正四面体の形をしているのがわかりやすいかと思います。
まとめますと、
三角形の連鶴を3セット、重ね折りをすることで、立体図形である正四面体の連鶴を作ることができる
ということがわかりました。
まとめ
今までの連鶴作品は、自然のものや人間の情緒などを表現していたものがほとんどでしたが、
見方を変えるだけでこのように図形なども表現できてしまいます。
連鶴というのは「どのように繋がるかのみ」が1つ1つの作品を特徴づける要素になっています。
なので、作り手の思いつき次第では千差万別、いや、無限大の作品群を生み出すことさえ可能です。
それは、この図形連鶴でも同じです。
無限大、とまではいきませんが、この世にはとてもユニークな図形たちがゴロゴロと転がっています。
それらを、連鶴で表現できるということ、素晴らしくないですか?
僕は小さい頃から幾何の類のものが好きで、算数でも図形の問題はかなり得意でした。
それはひとえに折り紙が好きだったことに起因しています。
折り紙が好きだから幾何が好きだし、幾何が好きだったから折り紙を好きだったのだと思います。
幾何×折り紙でいうとユニット折り紙というものがあります。
昔は僕もユニット折り紙をひたすら作っていた時期がありましたが、最近は体力の衰えから全然作れていません・・・。(めちゃくちゃユニット数作らなきゃならないんだもん!)
とにかく、僕はこういう折り紙作品が好きということです!
今後、このような作品たちもこのブログで紹介していきたいと思います。
いかがでしたでしょうか。
記事の長さはかなりのものになってしまいましたが、楽しんでいただけましたでしょうか。
そして、みなさんお気付きとは思いますが、タイトルに前編とあります通り、
実はこのお話には続きがあります。今回の記事以上に長くなるお話が。
近いうちにその記事もあげたいと思いますので、もしよろしければそちらの方も読んでくださると、とても嬉しく思います。
以上で今回の記事は終わりになります。ここまで読んでくださりありがとうございました。